オンライン日本語教師 ~カフェトーク編②~
続きです。
オンライン日本語教師のプラットフォームはいろいろあると思うのですが、他社と比べてカフェトークのいいところは、すべてにおいて「自由」なところだと思います。
①授業内容
何でも教えることができます。提供できるレッスンのカテゴリーが広く、自分の趣味や強みを生かしたレッスンも、講師次第で、提供が可能です。たとえば趣味が和太鼓だったら、語学に縛られず、趣味の和太鼓を生かしたレッスンもできます。
②授業スタイル・テキスト
これも自由です。講師次第です。研修も特にありません。チームで日本語を教えるスタイルではなく、完全に個別です。
③授業料
自分で設定ができます。0円から設定できます。価格は講師次第です。
以上が良い点ですが、これはひっくり返すと悪い点にもなります。
①授業内容
みんなが「何でも教えることができる」ということは、同じような授業が多くなります。たとえばほとんどの日本語教師が「日本語フリートーク(会話)」の授業をされています。登録講師の数が多い中で自分を見つけて授業を取ってくれる可能性は、新規参入の場合ほぼゼロに近いです。講師登録はしたものの、しばらくの間は生徒は来ません。コロナでベテラン日本語教師もオンラインのほうに流れてきているので、ベテランだろうと、生徒獲得は困難です。
②授業スタイル・テキスト
「すべて自由」「研修なし」ということは、生徒が来ないなら自分で考えろということになります。
③授業料
「自分で設定ができる」「0円から設定できる」。これが落とし穴だと思います。上記にあるように、カフェトークの登録講師数が多い中で自分を見つけて授業を取ってくれる可能性は、ほぼゼロです。じゃあ、どうするか。生徒を獲得するために「無料で(もしくはタダ同然で)」授業をするのです。
前回の記事に「クーポン」について書きましたが、熱心な講師は生徒を増やさなければと頑張って「クーポン」を使って期間限定で100%OFFの授業にします。すると、「無料だったら授業を取ってみよう」と新規生徒が何人か来ます。しかし、この人たちは「一元さん」なのです。新規の講師が発行するクーポンをいつも探し回っているような人たちなので、絶対にリピートしてもらえません。
無料の授業をいくつかこなし、そろそろ授業料をいただこうと値段を設定すると、また生徒が集まらなくなってしまいます。なので、はじめは期間限定で無料授業を行っていたとしても、期間限定の無料授業ではなくなってしまうのです。
わたしの肌感覚で、新規参入の場合、日本語のレッスンは30分500円が相場だと思っています。30分500円を超えたら、生徒は来ません。30分500円、つまり40%の手数料を取られたら自分のところに入ってくるのは、30分300円。あり得ませんね。
写真を準備して、レッスン内容を練り直して、自己紹介文を考えて、無料レッスンをある程度こなし、その結果、手に入るのは時給600円のレッスン。これが現実です。