ぐうたら日本語教師の毒のある独り言

暇つぶしに日本語教師をしています。収益化を考えていないので、日本語教育の裏話や搾取されない生き方など、自由に書いています。

「みん日」の信仰度数 A1からC2まで

みんなの日本語」信仰者について、前回このような記事を書きました。

わたしが「みん日信仰者」を恐れる理由 - ぐうたら日本語教師の毒のある独り言 (hatenablog.com)

 

意外と、反応があったので、「みん日」信仰度数を6段階で、A1からC2で、レベルを表したいと思います。

 

「JF『みんなの日本語』スタンダードの信仰レベル」

基本段階の『みん日』使用者

A1レベル

教科書は何を使ってもいい。インターネット上の教材や他の絵教材も可。

フリーランス、大学などが該当する。

 

A2レベル

「他の学校さんもが『みん日』使ってるから、うちもみなさんに歩調を合わせておきましょう」的な日本語学校

「みん日」絵教材もいちおう学校にあるが、インターネット上の教材や絵カードも可。

文型導入も指導法も自由。

 

 

自立した『みん日』使用者

B1レベル

仕事が増えるのが嫌だから、「みん日」から移行したくない。

「教科書いまさら変えるのは面倒だから、とりあえず『みん日』を使いましょう」的な日本語学校

建前上「みん日」使うが、「授業はどうぞご自由に」的な日本語学校

 

B2レベル

B1レベル(仕事が増えるのが嫌だから「みん日」から移行したくない。)のちょっと強めバージョン。

 

このへんから、他教材の批判が少しずつ出始める。

「げんきはて形の作り方が違う」「できる日本語は文法能力身につかない」など。

根底にあるのは、「ただでさえ忙しいのに、教科書変えて面倒なこと増やすな」的な日本語学校

「みん日」以外の教科書のメリットを先回りして潰しておく傾向がある。

 

 

熟達した『みん日』使用者

C1レベル

「みん日」以外の教材は基本的にダメ。

B1レベル,B2レベルとの違いは、仕事量云々ではなく、純粋に「みん日」愛があること。

 

玄関に「小説 ミラーさん」が飾ってある。

 

「みん日」副教材ももちろんすべて買わされる。たとえ非漢字圏でも、「みん日」の漢字練習帳を使わなければならない。

 

教務主任が実は「みん日」以外の教科書を使ったことがない。もしくはよく分からない。

 

 

C2レベル

文型導入は、絶対「ミラーさん」。

ミラーさん以外の人を使うと、「他の人物を使うな!」と怒られる。

導入時に生徒や教員の名前を使った場合、まだごまかしがきくが、まちがっても「のび太くん」や「たんじろう」を使ってはいけない。「山田」「松本」はOK。

 

練習は、「みん日」の練習B以外をすると「勝手に語彙を増やすな」と怒られる。

 

「踏み絵」ならぬ「踏み教材」。

学校では、「できる日本語」や「げんき」などの教材に触れることすらできない。他教材の存在を口に出そうものなら抹殺(解雇)されるので、存在を知らないことにして勤務するのが無難。

 

職員室での会話は、まるで練習C。「そうですか。」率高め。教職員の日常会話が練習Cと化している。

 

授業の引継ぎは、「ミラーさん」の付箋に書かなければならない。教職員に「ミラーさん」の付箋が配布される。

 

C1レベルとの違いは、「みん日」布教活動が多めな点。

土日に他校の日本語教師を集めて、しょっちゅうセミナー開催している。

系列校に養成講座があり、「みん日」信仰者を養成している。

 

みなさんの学校は、どのレベルでしょうか(笑)